6月25日…お昼ご飯
2009年 06月 25日
今日の勉強会は「レミッチ」…血液透析患者におけるそう痒症改善薬、、、世界初だとか?
以下よその薬局の勉強会より・・・・忘れないようにメモ ( ..)φメモメモ
<名前の由来>
REMOVE:取り除く + ICHI:かゆみ = REMITCH
<透析患者へのアンケート>
41施設 2474名
・中等度以上のかゆみがある:40.3%
・毎日一回以上かゆみを感じる:74.1%
・かゆみによる睡眠障害がある:48.2%
<かゆみ発現のメカニズム>
既存治療薬抵抗性のかゆみの原因
・ヒスタミン以外のケミカルメディエーター
・神経繊維の表皮内伸長
・内因性オピオイド
などが考えられるが、透析患者におけるかゆみの原因は
はっきりと解明されていない。
<内因性オピオイドとその受容体>
受容体タイプ μ κ δ
内因性オピオイド
(アゴニスト) β-エンドルフィン ダイノルフィン エンケファリン
作動薬
(アゴニスト) モルヒネ
フェンタニル
ブプレノルフィン レミッチ DPDPE
デルトルフィン
拮抗薬
(アンタゴニスト) ナロキソン
ナルトレキソン nor-BNI NTI
作動薬の主な作用 鎮痛 沈静
興奮 呼吸抑制
胃腸管運動抑制
かゆみの誘発 鎮痛 沈静
利尿
かゆみの抑制 鎮痛
呼吸抑制
<特徴>
①選択的κ受容体作動薬
②既存のアレルギー治療薬で効果がないかゆみにも
1日1回の服薬で効果あり
③夜間のかゆみスコア変化量を改善
<マウスの引っかき行動の比較>
レミッチ:用量依存的に効果あり、有意差あり
ケトチフェン:抑制したが、有意差なし
クロルフェニラミン:抑制できず
<体内動態>
吸収(バイオアベイラビリティ):58.1%
排泄(健常人):腎→尿中36.2%
大腸→糞中56.0%
代謝→身変化体:de-CPM、NFA-G、de-CDM-G
透析膜による除去率47.0~62.7%
Tmax:約4時間
定常状態:7日服用
食事の影響:なし
<副作用>
不眠15.8% 便秘4.8% 眠気3.1%
8割以上が二週間以内にあらわれる。
→服薬を続けても不眠は改善されるわけでない。
<依存>
精神依存、身体依存共になし。(211例中0)
<使用上の注意>
・本剤の投与から血液透析開始まで8時間以上あける。
・吸湿性があるため一包化は不可
<その他>
・2.5μを1日2回で飲んではダメ?
→データが無くなんとも言えず。
・三月販売予定
--------------------------------------------------------------------------------
<質問事項回答>
Q レミッチは何系の薬剤に分類されるのか?
A その他の中枢神経系用薬になります。
Q 透析の痒みの原因は?
A ドライスキンや、透析による各種メディエーター活性化により、痒み伝達物質が放出されます。また、健常人に比べ、血中のβエンドルフィン(μ受容体アゴニスト=痒み誘発)の濃度が高いことが分かっています。
Q 薬価は?
A 2/25に公示され、1745.10円/C になります。
Q 一包化は?
A 吸湿性があり、PTPから取り外して保存する事で、べたつきなどが出ることが予想されますので、一包化はしないで下さい。
Q レミッチは飲み続けないといけないのか?
A 臨床試験で、レミッチ投与を終了するとVAS値が上昇していることから、継続しての投与が必要と思われます。
Q ガバペンとの併用は?
A 抗てんかん薬とは併用注意になりますので、患者さんの状況に注意いただければよいかと思います。また、ガバペンを適応外使用で痒みに対する治療に使っているとのことですが、レミッチ発売になりましたらガバペンを適用外使用する必要はないかと思われます。
Q 不眠は直ぐに治るのか?
A 長期投与試験(5μg投与)で発現した不眠症の解析において、発現から回復までの期間は、約40%が2週間以内、約70%が8週間以内でした。
Q 昼飲むとどうか?
A 昼投与のデータがございません。
Q 用量を増やすと鎮痛効果はあるのか?
A 不明です。
by msroku | 2009-06-25 22:09 | 食べ物